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2008年11月23日(日) 13時31分

不安ぬぐい切れず=「真犯人なのか」「妻も心配」−山口さんの元部下ら時事通信

 小泉毅容疑者(46)が「事務次官を殺した」と出頭してから一夜明けた23日、元厚生事務次官山口剛彦さん(66)の元の部下たちは、事件が解決に向けて急展開したことにやや安堵(あんど)する一方、不安や緊張を完全にはぬぐい切れない様子だった。
 山口さんは年金課長時代に、1985年の年金大改正を手掛けた。当時、課長補佐だった辻哲夫前事務次官は「事件の犯人であってほしいと強く思っているが、断定されたわけではなく、完全に安心はできない。『保健所にペットを殺された』と言っているようだが、それがどうしてこんな恐ろしく、痛ましい事件につながるのか全く理解できない。事態の推移を見守りたい」と話した。
 やはり課長補佐だった浅野史郎前宮城県知事は「事件に本当にたどり着くのか分からない今の段階では何も言えない。単独犯なのか、それともどこかに主犯がいて、その指示でこうしているのか。疑念が残る点も多く、自分の妻の心配もなくなっていない」と言葉少な。
 浅野さんらの部下で、現在、年金担当をしている厚労省のある幹部は「まだ銃刀法違反で逮捕されただけで、この男が本当に真犯人かどうか分からない。報道を見ていても、『本当なのか』と思う点も多い。警察の捜査がどうなっているのか、逆に教えてほしい」と話した。 

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