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2008年11月22日(土) 15時01分

<ウナギ偽装>「計画説明し取引依頼」 水産加工役員が供述毎日新聞

 中国産ウナギの偽装事件で、伝票上の取引にかかわった東京都の商社社長、佐藤弘一容疑者(56)=不正競争防止法違反容疑で逮捕=について、高知県南国市の水産物加工会社役員、横山圭一容疑者(39)=同=が兵庫、徳島両県警合同捜査本部の調べに「佐藤社長に偽装計画を説明し、取引を頼んだ」などと供述していることが分かった。佐藤容疑者は偽装への関与を否認しているといい、合同捜査本部が経緯を追及している。

 調べでは、徳島市に拠点を置く魚秀は3〜4月に偽装ウナギを神戸市の神港魚類に販売する際、佐藤容疑者が社長を務める共同フーズと、別の休眠商社を伝票上で介在させた。共同フーズは3500万円、休眠商社は500万円の手数料を得たという。

 神港魚類が支払った代金は共同フーズを経て休眠商社で現金化され、魚秀に流れたとされる。佐藤容疑者は休眠商社の監査役を務めており、合同捜査本部は佐藤容疑者が自らの関与をあいまいにするため、影響力を発揮できる休眠商社を利用したとみている。

 佐藤容疑者は逮捕前の毎日新聞の取材に対し、横山容疑者から取引を持ちかけられたことは認めたが「偽装の話があれば断っていた」などと説明していた。

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