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2008年11月22日(土) 08時02分

茂木氏ら24人が麻生首相に反旗かスポーツ報知

 自民党の中堅、若手議員が21日、国会内で河村建夫官房長官に対し、麻生太郎首相(68)が通常国会に提出する方針の2008年度第2次補正予算案を臨時国会に提出するよう直談判した。党内からは「麻生離れの表れでは」「首相に距離を置く中川秀直元幹事長の別動隊」と警戒する声も出ている。

 「経済危機克服に向けた首相の不退転の決意を示してほしい」。直談判した茂木敏充前金融担当相、塩崎恭久元官房長官、渡辺喜美元行革担当相らとともに、申し入れ書に名を連ねたのは自民党の衆参24議員。河村氏は「民主党が2次補正の年内成立に協力するという担保はない」と先送りの理由を説明した。

 これを受けて記者団の前で語った塩崎氏は「民主党の小沢一郎代表は首相に『補正成立へ協力する』と話したと聞いている。国会運営の困難を理由に逃げてはいけない」とピシャリ。ある賛同者は「二の矢、三の矢を用意する」と、今後も首相に意見するとした。

 先送り反対論は派閥幹部からも上がった。山崎拓前副総裁は会合で「このまま支持率が低下すれば麻生政権は行き詰まる。景気回復に早めに手を打たないと乗り切れない」と力説した。

 首相は定額給付金や道路特定財源を巡る発言が迷走、失言もあり求心力が低下中。この日も閣僚からの苦言が続いた。野田聖子消費者行政担当相は「首相や閣僚は一言が大きな影響を及ぼすので慎重にやってほしい」。小渕優子少子化担当相も「少し言葉が足りない気がする」とダメ出しした。有力な後継候補が不在で「麻生おろし」が本格化するかは見定められないが、党内には閉塞(へいそく)感が強まっている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081122-00000076-sph-soci