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2008年11月22日(土) 00時15分

武蔵浦和駅方向に逃走か=元次官夫妻殺傷で犯人−中野事件、2階へは行かず時事通信

 さいたま市の元厚生事務次官山口剛彦さん(66)夫妻殺害事件で、犯人が山口さん宅から逃走後、JR武蔵浦和駅方向に向かった疑いがあることが21日、埼玉県警の調べで分かった。
 東京都中野区の元同次官吉原健二さん(76)の妻靖子さん(72)刺傷事件では、警視庁は犯人が自宅2階には行かなかったと確認。同庁と県警の捜査本部は犯人の行動の詳細を調べている。
 県警の調べによると、犯人は17日午後7時前ごろ、玄関で山口さん夫妻を襲撃。台所の引き出しが開いていたほか、残された財布に札が見当たらず、犯人は1階室内を歩き回った後に逃走したとみられる。
 犯人の足跡が残っていたのは自宅を出て右折し、さらに左折した計約60メートル地点までだった。そこから坂を下りて右折すればJR中浦和駅、左折すれば武蔵浦和駅にたどり着くが、警察犬は左方向に向かったという。
 県警は自宅から武蔵浦和駅までの店舗などに防犯ビデオの提出を要請。車に乗り換えて逃げた可能性もあるとみて、不審な車や人物の目撃者がいないか調べている。
 一方、中野事件では、靖子さんは18日午後6時半ごろ、宅配便業者を装った男に、玄関で刺された。玄関からすぐの廊下などに血痕や血だまりがあり、壁面には血が飛び散っていた。廊下やリビングの奥まで歩き、吉原さんを捜し回った疑いがあるが、1階から2階への階段には血痕や土足跡はなかった。 

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