マレーシアの国家ファトワ（宗教見解）協議会は２２日、ヨガはイスラム教徒にとって有害だとして、原則禁止とする見解を発表した。ヨガがヒンズー教に由来する要素を含むことが理由としている。
イスラム教を国教とするマレーシアでは、ファトワ協議会の見解は官報で州レベルの宗教協議会に伝達される。ヨガをしているイスラム教徒が直ちにイスラム法で処罰される恐れは低いが、社会的な圧力が高まる可能性はある。
ファトワ協議会の幹部は、マントラ（祈りの言葉）や、自己と神の一体化などの要素を除いた身体的側面だけなら、ヨガは問題ないが、切り離すのは困難とし「イスラム教の信仰をむしばむ恐れがある」と語った。
経済発展に伴い、健康への関心が高まる同国では、イスラム教徒のヨガ愛好者も増えている。ヨガ批判の動きに、イスラム教徒の人権活動家らから「ヨガはイスラム教の祈りを深めるのに役立つ」との反発も出ている。（共同）
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