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2008年11月22日(土) 12時50分

薫る大正 猿猴橋の復元模型中国新聞

 大正末期、広島駅前に建造され、華麗さから「広島一の橋」とうたわれた戦前の猿猴橋が21日、模型で復元された。住民と広島市立大(安佐南区)が協力し、実物の復元活動の弾みにと製作した。東詰めの河岸緑地(南区猿猴橋町)で23日にある地元の祭りで一般公開する。

 戦時中に兵器製造のために金属供出されたブロンズ鋳造の照明灯や欄干の透かし彫りは、素材もそのまま再現。橋の四隅にある親柱は、てっぺんでワシが羽ばたく。石張りコンクリート造りの橋脚は樹脂とベニヤ板を使った。実物の35分の1サイズで全長約1.8メートル。

 実物復元に向けては住民有志でつくる準備委員会が、数千万円とみられる費用を試算中。委員長の大橋啓一広島芸術専門学校長は「年明けにも実行委に衣替えし、募金集めなど具体的な活動に入る」と意気込んでいる。

【写真説明】<左>復元された戦前の猿猴橋の模型を眺める住民 <右>親柱の照明灯。てっぺんでワシが羽ばたく豪華な造り

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200811220023.html