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2008年11月22日(土) 12時50分

声掛け奏功 えびす講荒れず中国新聞

 暴走族と警官隊の衝突から9年がたった胡子大祭(18—20日)。会場の広島市中区の中心部は期間中、広島県警や市の声掛けなどが奏功し、大きな混乱はなかった。ただ、暴走族や非行少年たちは今年も延べ24グループ、約190人が確認された。大麻所持の疑いで県警が行方を追っていた少年の逮捕もあり、少年たちに忍び寄る違法薬物の影ものぞいた。

 祭り中日の19日午後9時—。若者でにぎわうアリスガーデン。派手な化粧の少女グループが姿を現す。メンバーの「卒業」を祝う「引退式」のために集まってきたのだ。県警によると、引退式を開いたのは、昨年より7グループ少ない4グループだった。

 県警と市は混乱を防ぐため、期間中は昨年より150人多い延べ約450人を投入。周辺のコンビニ12店に瓶の酒類の販売自粛を要請するなどの対策もとった。結果、確認された暴走族メンバーらは3日間で延べ186人で昨年より66人減。補導した少年も37人と、12人減った。

 そんな中、最終日の20日夜、中区のアパートで大麻を所持したとして逮捕された暴走族メンバーの共犯とみられる少年(18)を発見。大麻取締法違反(所持)容疑で逮捕した。県警少年対策課は「混乱防止に一定の成果は見られた。ただ、声掛けなどは継続が重要」と総括した。

【写真説明】花束を持ってたむろする少年少女たち(19日夜、広島市中区のアリスガーデン)

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200811220044.html