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2008年11月22日(土) 12時50分

再現の上田家上屋敷を披露<動画あり>中国新聞

 江戸時代、広島城内にあった広島藩国老上田家上屋敷が当時のイメージで上田流和風堂(茶道上田宗箇<そうこ>流=広島市西区古江東町)に再現され、21日、招待客に披露された。将軍や藩主らを招く「数寄屋御成(すきやおなり)」が今によみがえり、「宗箇好み」の道具など約100点が目をひいた。

 この日は小雨で露地のコケがしっとりぬれ、木々も色づく中、招待客はにじり口から茅葺(かやぶ)きの茶室「遠鐘(えんしょう)」へ。宗箇所持の「織部肩衝茶入(かたつきちゃいれ) 銘『喜撰』」などを拝見した後、広間「敬慎斎」で上田宗冏(そうけい)家元(63)が「30年かけて上屋敷再現の思いがかない、夢のようです」とあいさつ、正客に濃茶をたてた。

 続いて炉を切り鎖で釜を釣った「鎖の間」と「次の間」で薄茶。招待客らは宗箇所持の茶わん「萩沓型(くつがた)『ひろしま』文字入」の銘などに見入った後、廊橋を渡って書院屋敷に入った。

動画はこちら

【写真説明】新築された「鎖の間」(左)と「次の間」で薄茶を振る舞われる招待客ら=上田流和風堂(撮影・今田豊)

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200811220034.html