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2008年11月22日(土) 16時34分

緑肥研究で麦など収量アップ中国新聞

 広島県立総合技術研究所農業技術センター(東広島市)が、畑に植えたマメ科の「セスバニア・ロストアラータ」を肥料として使う「緑肥」の研究を進めている。土壌の栄養分や排水の改善、麦や大豆の収量アップが見込め、減反で利用できない水田も畑に転換しやすくなる。

 熱帯原産で根が地下約1メートルまで伸び、水の通り道を作る性質がある。農作物の栄養になる窒素の含有量も他の植物に比べて多い。地上2—3メートルに成長した後に細かく刈って土に交ぜるほか、地表にかぶせるだけでも肥料になる。数年に1回の栽培で効果が持続するという。

 稲作後にセスバニアを植えた農業技術センターの畑では、地中の水分が約5%減り、多湿を嫌う麦の収量は15—10%増加。市内外の一部の農家も試し、効果が出ているという。

【写真説明】水田から畑に変えたほ場でセスバニア・ロストアラータを手にする保科亨副主任研究員

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200811220012.html