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2008年11月22日(土) 18時57分

数千億円の資本増強検討 野村、金融危機で財務強化中国新聞

 証券最大手の野村ホールディングスが、財務体質強化のため、数千億円規模の自己資本増強を検討していることが二十二日分かった。

 世界的な金融危機の影響で、二〇〇九年三月期連結決算で多額の損失計上が見込まれることや、米証券大手リーマン・ブラザーズの一部部門の買収に伴う費用が約二千億円に上ることなどから、自己資本を増強して財務基盤を強化するのが狙い。

 返済順位が低い劣後ローンなど数千億円を発行し、保険会社や商社などに引き受けてもらう方向で調整している。

 三菱UFJフィナンシャル・グループなど大手銀行グループも相次いで資本増強を打ち出しており、拡大する金融危機の影響が国内大手金融機関にも広がっている。

 野村は〇八年四—六月期に劣後ローンなどで約六千億円を調達し自己資本増強で先手を打った。

 しかし、その後も金融市場の混乱による市況の急速な低迷が業績を直撃。九月中間連結決算で千四百九十四億円の純損失を計上し、追加的な対策が迫られる形となった。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200811220226.html