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2008年11月22日(土) 10時33分

小室哲哉容疑者を詐欺罪で起訴 保証金3000万円で保釈中国新聞

 大阪地検特捜部は二十一日、著作権譲渡をめぐる五億円の詐欺罪で音楽プロデューサー小室哲哉こむろ・てつや容疑者(49)=東京都港区西麻布三丁目=ら二人を起訴した。大阪地裁は同日、保釈保証金三千万円で保釈を認める決定をし、小室被告は大阪拘置所を出た。

 小室被告は調べに「返済期日が迫り、何としても金をつくらなければ破産すると思った」と供述、起訴事実を全面的に認めている。また「生活が豪華になり、金がどんどん入る中で、裸の王様になった」「人生を振り返るチャンスを被害者に与えてもらい感謝している」と話しているという。

 ほかに起訴されたのは、小室被告が役員を務めるプロダクション「トライバルキックス」(東京)の監査役木村隆きむら・たかし容疑者(56)。代表取締役(45)については、利得がないことから、起訴猶予処分とし、特捜部は捜査を終結した。

 起訴状によると、小室被告らは二〇〇六年八月、これまでの作品八百六曲分の著作権について、既に七百九十三曲を約四十の音楽出版社に譲渡し、うち主要約三百曲はト社などに二重譲渡していたのに、「全部僕に著作権があります」などとうそを言って、十億円で売却する契約を兵庫県芦屋市の投資家男性と締結。

 その上で「印税収入は前妻に差し押さえられていて、解除に五億円必要」とだまし、二回に分けて計五億円を先払いさせた、とされる。

 小室被告らは当初、投資家に五億円の融資を申し入れたが、拒否された。また、著作権を譲渡済みだったことについて「話したら契約が駄目になる。伏せよう」と事前に口裏合わせしたという。

 五億円のうち、約四億四千万円が小室被告の借金返済などに使われ、残りは木村被告の借金に充てられた。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200811220077.html