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2008年11月21日(金) 12時40分

首相は発言を慎重に 閣僚からも苦言相次ぐ東京新聞

 道路特定財源や郵政民営化をめぐる麻生太郎首相の発言が二転三転していることについて、21日午前の記者会見で、各閣僚から苦言を呈する発言が相次いだ。足元の自民党内でも批判が上がっていることから、首相の求心力に影響を与えるのは避けられない。

 河村建夫官房長官は「党に任せたと言うなら、首相は当面静観した方がいい。責任持って最終決定してもらうことはこれから必要になる」と述べ、不要な発言を慎むようくぎを刺した。

 斉藤鉄夫環境相は、首相の「医師には社会的常識が欠落している人が多い」との発言に触れ「私も地方出身で、必死で地域医療を支えてくれている方の努力を知っているので、あの発言は不適切だったと思う」と批判した。

 野田聖子消費者行政担当相も「首相や閣僚はひと言が大きな影響を及ぼすので慎重にやってほしい」と注文。小渕優子少子化担当相も「少し言葉が足りない気がする。国民に誤解のないようしてもらわないといけない」と述べた。

 森英介法相は「首相は話を面白くするため、発言に若干適切さを欠くことがある」と指摘。甘利明行政改革担当相は「手続きは関係者に検討させればいいのに、首相の親切心が混乱を起こしている」との見方を示した。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008112101000322.html