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2008年11月19日(水) 17時26分

ジャスダック株、大証とのシステム統合機能すれば売却=日証協会長ロイター

 [東京 19日 ロイター] 日本証券業協会の安東俊夫会長は19日の定例会見で、大阪証券取引所<8697.OJ>によるジャスダック証券取引所の買収が決まったことを踏まえ、協会が引き続き保有するジャスダック株の持分については、大証とジャスダックのシステム統合が機能し始めるのをめどに売却する意向を示した。
 安東会長は、大証が18日、日証協が72.6%の株式を保有するジャスダック証券取引所を株式公開買付け(TOB)すると発表し、ジャスダックも賛同を決議したことを「感慨深い」とコメントした。09年9月に大証とジャスダックのシステム統合にめどがつくまで協会がジャスダックの株式を一定の比率で保有する方針で、新興市場のあり方を議論したり「どのように運営されるかを見届ける必要がある」と述べた。
 日証協は今回のTOBで少なくとも50.1%を拠出し、TOBの応募状況によって7%を上限に追加で拠出する方針。一方、大証はTOBのあと、2009年以降にジャスダック株のすべてを取得することを目指すと発表している。両社は、09年9月末までにはジャスダックのシステムを大証のシステムに置き換える計画で、安東会長の発言は、新興市場のあり方に関する方向性と両取引所のシステムが機能し始めたら、協会として持分を手放す方針を示したものになる。
 一方、日本国内の新興市場の再編淘汰について安東会長は「本質的に経営に行き詰まる可能性もあるとしたうえで「今後そういう危機的な状況にならなければ、ある意味ローカルなよさを発揮してほしい」と語った。新規上場のあっせん目的で上場審査を緩くするなどの行為がなければ「健全な競争はよいのではないか」と述べた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081119-00000962-reu-bus_all