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2008年11月19日(水) 16時24分

応対の妻を先に刺殺か 元厚生次官ら連続殺傷事件東京新聞

 元厚生次官ら連続殺傷事件で、殺害されたさいたま市の山口剛彦さん(66)夫妻は、妻の美知子さん(61)が山口さんより先に、抵抗する間もなく刺されたとみられることが19日、埼玉県警の調べで分かった。重傷を負った東京都中野区の吉原靖子さん(72)は、刺し傷が肺に達していたことも判明。

 警視庁と埼玉県警は傷の状況から、明確な殺意を持った連続テロの可能性が高いとみて、犯人の割り出しに全力を挙げている。埼玉県警は同日、殺害された2人の遺体を司法解剖。詳しい死因や凶器の特定を急ぐ。

 埼玉県警によると、山口さん宅の事件では、剛彦さんの手に犯人と争った時にできたとみられる傷があったが、美知子さんにはなかった。

 県警は、宅配便などを装った犯人の応対に玄関に出た美知子さんが、いきなり襲われたため、まったく抵抗できずに刺され、その後、剛彦さんが襲われたとみている。剛彦さんには心臓に達するほどの傷があった。

 警視庁によると、吉原さんも、胸に2−5センチ幅の傷が数カ所あり、一部は肺の表皮にまで達していた。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008111901000467.html