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2008年11月19日(水) 15時52分

西松建設元幹部を横領容疑で逮捕へ、香港の口座に裏金管理読売新聞

 準大手ゼネコン「西松建設」(東京都港区)の元幹部(63)が海外から裏金約1億円を無断で日本国内に持ち込んだとされる事件で、同社は香港などのペーパーカンパニーを使って、工事代金を水増し発注する手法で裏金を作っていたことが、関係者の話でわかった。

 こうして捻出(ねんしゅつ)した約10億円の裏金は、元幹部がペーパーカンパニーの口座で管理していたという。東京地検特捜部は、元幹部がこのうち数千万円を着服したとして、19日にも業務上横領容疑で取り調べ、容疑が固まり次第、逮捕する。

 関係者によると、同社は、東南アジアで工事を受注した際、香港などに設立した複数のペーパーカンパニーを通じて、現地企業に下請け工事を発注。その際、ペーパーカンパニーに工事代金を水増しして払い、現地企業に支払われた正規の下請け代金との差額を、ペーパーカンパニーの口座に滞留させるなどの方法で、計約10億円の裏金を捻出していた。裏金はペーパーカンパニーの口座にプールされ、元幹部が必要に応じて引き出していたという。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081119-00000036-yom-soci