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2008年11月19日(水) 13時21分

元厚生次官ら連続殺傷 「誰の仕業?」現場周辺の住民ら不安続く産経新聞

 元厚生次官ら連続殺傷事件から一夜明けた19日、吉原健二さん(76)の妻、靖子さん(72)が刺された東京都中野区の自宅周辺では、住民らが不安そうな表情で朝を迎えた。警視庁は実況見分を再開し、鑑識課員らが電柱やガードレールから指紋など犯人につながる痕跡がないか入念に調べるとともに、民家の庭などを捜索し、遺留品の発見に全力を挙げた。

 吉原さん宅はブルーシートで覆われ、捜査員が頻繁に出入りするなど緊迫した雰囲気が続いた。元厚生次官を狙った連続テロとの見方が強いものの、無差別犯の可能性が消えたわけではないため、周辺住民の表情は一様に硬かった。

 60代の無職男性は「誰の仕業なのか。目的が見えないからこそ、いつ襲われるかと怖くなる。通り魔でないことを祈りたいが…」と話す。主婦(28)は「事件現場は怖いから、いつもと違う道で、遠回りして娘を保育園に連れて行った」と不安そうだった。

 靖子さんは宅配便業者を装った男に襲われた。無職女性(74)は「このあたりの住民は警備会社と契約するなど防犯意識が高いはずなのに…。誰か訪問してきてもドアをすぐ開けないで、インターホン越しにしっかり相手を確認したい」と話した。

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