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2008年11月19日(水) 12時16分

駒沢大が154億円損失…金融危機で資産運用失敗スポーツ報知

 駒沢大(東京都世田谷区)が、資産運用のためのデリバティブ(金融派生商品)取引で、金融危機に伴い約154億5000万円の損失を出し、穴埋めのため、キャンパスの土地や建物を担保に、銀行から約110億円の融資を受けたことが19日、分かった。

 文部科学省は駒大に報告書の提出を要請。駒大は17日付で、弁護士や公認会計士らによる調査委員会を設置した。駒大は「学生への影響はない」としている。

 駒大や文科省によると、駒大は昨年度、外資系金融機関3社と、デリバティブの一種「金利スワップ」「通貨スワップ」を内容とする計約100億円の取引を契約した。

 しかし、世界的な金融危機で、多額の含み損が発生。追い証を求められ、今年10月29日に契約を解除したが、損失額は約154億5000万円に上ったという。

 駒沢大は大学キャンパスの土地、建物の一部を共同担保にして、みずほ銀行から110億円の融資を受けた。

 少子化などで経営が厳しくなり、リスクのある金融商品で資産運用を図る大学は多く、文科省はほかにも多額の損失を抱える大学があるとみている。

 文科省は「資産運用は大学の自己責任で行うべきだが、安定性を重視してほしい」と注意を呼びかけている。

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20081119-OHT1T00201.htm