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2008年11月19日(水) 20時29分

<損保大手>5社が大幅減益 投資関連損失膨らむ 9月中間毎日新聞

 損害保険大手6社は19日、08年9月中間決算を発表した。有価証券評価損など金融危機に関連した損失は6社合計で約1900億円に上り、東京海上ホールディングス(HD)など5社が最終(当期)利益で大幅減益となった。09年3月期決算の業績予想も全6社が下方修正し、損害保険ジャパンは520億円の最終赤字と03年3月期以来6年ぶりの赤字に転落する見通し。

 前年同期に比べた最終利益の減益幅が最も大きかったのは東京海上の75%(最終利益は180億円)で、三井住友海上グループHDも59%(同123億円)に達した。日本興亜損害保険は海外投資が少なかったことから損失があまり発生せず、大手6社中唯一の最終増益となった。

 一般企業の売上高に当たる経常収益は、英保険会社を買収した東京海上を除く5社が減収。国内新車販売が冷え込んだことで自動車保険が不振だった。住宅市場の低迷で火災保険も伸び悩んだ。

 さらに、破綻(はたん)した米リーマン・ブラザーズの社債や海外株式、証券化商品など各社が保有する資産に多額の損失が発生。危機関連の損失は、三井住友海上が900億円、東京海上が724億円に上り、最終利益を大きく圧迫した。

 損保ジャパンは、証券化商品の元利払いを保証する金融保証保険で700億円の損失が発生する恐れが強まり、09年3月期に最終赤字(従来予想は540億円の黒字)に陥る見通し。【辻本貴洋】

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