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2008年11月19日(水) 20時15分

<グルジア紛争>2回目の国際会議、和平対話の道筋を模索毎日新聞

 【ジュネーブ澤田克己】8月に起きたグルジア紛争をめぐる2回目の国際会議が19日、ジュネーブの国連欧州本部で開かれた。先月の前回会議は当事国のロシアとグルジアの対立で物別れに終わっており、和平進展に向けた対話の道筋をつけられるかが課題となる。

 会議は、欧州連合(EU)と国連、全欧安保協力機構(OSCE)が主催し、ロシアとグルジア、米国が参加した。グルジアから独立を宣言した南オセチアとアブハジアの代表団も会場に入った。

 前回は紛争後初めてのロシアとグルジアによる直接対話と期待されたが、南オセチアとアブハジアを独立国として参加させたいロシアと、独立を認めないグルジアが両地域の参加資格をめぐって対立し、実質的な協議に入れなかった。

 この点について、アブハジア代表団の関係者は同日、「それぞれの代表が(個人として)参加する。建設的な議論を期待している」と語り、両地域を協議に加えるため「個人資格」での参加にするという妥協が成立したことを示唆した。

 会議では地域安定化や避難民の帰還問題などについて協議が行われる予定。

 一方、和平仲介をしたEUは今月14日、ロシアとの首脳会議で欧州安保の新たな枠組みに関する協議を進めることに合意するなど、一時緊張した対露関係の修復に努めている。EUとロシアは、ジュネーブでの協議を軌道に乗せることで、全般的な関係修復を進めたいという思惑で一致しているようだ。

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