記事登録
2008年11月19日(水) 20時05分

<カルテル>三和シヤッターなど3社立ち入り検査 公取委毎日新聞

 ビルやガレージ、物置などに使うシャッターの販売を巡りメーカー3社がカルテルを結んでいた疑いが強まり、公正取引委員会は19日、独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで「三和シヤッター工業」(東京都板橋区)など3社を立ち入り検査した。

 関係者によると対象は他に「文化シヤッター」(東京都文京区)と「東洋シヤッター」(大阪市中央区)。立ち入り先は3社の本支社や業界団体「日本シヤッター・ドア協会」(東京都千代田区)など二十数カ所。3社はゼネコンや工務店との取引の際、話し合って受注予定者を決めたり、価格引き上げをした疑いがあるという。

 シャッターの市場規模は約1400億円。シェアは三和6割弱、文化2割強、東洋1割強と3社で9割を占める。「被疑内容に心当たりがない」(三和)、「共同で価格を引き上げた事実はないと認識している」(文化)と2社が疑いを否定。東洋シヤッターは「事実関係を把握できていない」としている。

 3社は77年と89年に、シャッターの受注予定者を話し合って決めたとして独禁法違反で排除勧告を受けた。【苅田伸宏】

【関連ニュース】
公取委:大気汚染測定装置の談合 3社に課徴金
公取委敗訴:函館新聞への開示確定 最高裁決定
官製談合:札幌市に公取委が改善要求 8社には課徴金
カルテル:亜鉛メッキ鋼板販売で疑い…公取委、3社告発へ
協力値引き:下請法に違反…岐阜の会社に公取委が勧告

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081119-00000104-mai-soci