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2008年11月19日(水) 19時59分

旧タイプ電気こんろで火災167件産経新聞

 製品評価技術基盤機構(NITE)は19日、接触防止用のカバーが取り付けられていない回転式スイッチの旧タイプ電気こんろで、身体や荷物などが触れるだけでスイッチが入り、近くに置かれた物が燃える事故が、平成10年4月から今月までに167件(うち軽傷4件)起きたと発表した。各メーカーが無償修理を進めているが、事故発生に歯止めがかからず、NITEは注意を呼びかけている。

 NITEによると、旧タイプのスイッチは回転式だが、使用にしたがって緩みが生じ、軽く触れるだけで電源が入ってしまうという。

 平成2年に電気用品安全法が改正されて旧タイプは使えなくなり、メーカーがカバー付きのスイッチに無償で交換しているが、修理が進んでいない。

 先月末時点での改修率は、前面にスイッチがある一口タイプが約87%、複数口タイプ約49%、上面にスイッチがある一口タイプ約44%に止まっている。

 昨年9月には都内で、使用者がこんろの前を通った際にスイッチに触れ、こんろ上に置いていたカセットガスこんろのボンベが爆発する事故が起きている。

 ワンルームマンションなどのミニキッチンに備え付けで設置されたものが日常的に使われず、こんろ上に物を置いたりするケースが多いという。

 メーカーは昨年6月に小形キッチンユニット用電気こんろ協議会(フリーダイアル0120・355・915)を設立。問い合わせを受け付けている。

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