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2008年11月18日(火) 20時37分

<三洋電機>洗濯乾燥機28万台をリコール 異例の4回目毎日新聞

 三洋電機(大阪府守口市)は18日、02年4月〜06年1月に製造・販売した洗濯乾燥機「トップオープンドラム」の一部機種で、部品の不具合により発煙・発火事故が発生したとして、計9機種・約28万台をリコール(無償点検・修理)すると発表した。うち4機種は過去にも04年9月から今年2月にかけて、部品の不良や修理ミスで3度リコールしており、今回で4回目という異例の事態となった。

 発火した機種は「AWD−A845Z」で、温度ヒューズ端子の変形による接触不良や、ヒーターと基板を結ぶリード線の消耗が原因。今年6〜10月に愛知県岡崎市、熊本市、大阪府和泉市で計3件の発火が起き、和泉市のケースでは住宅が半焼した。

 三洋は、類似の部品を使用している8機種も合わせてリコールする。対象は、AWD−B860Z▽AWD−U860Z▽AWD−S8260Z▽AWD−X1▽AWD−U1▽AWD−GT960Z▽AWD−S9260Z▽AWD−ST86Z。(機種名は、洗濯投入口の右側に記載されている)

 過去のリコールとは異なる部品に問題があることは、事故があるまで分からなかったという。過去に修理済みの製品でも、今回は原因が異なるため、改めて点検・修理の必要がある。改修費用は約50億円を見込んでいる。

 大阪市内で会見した三洋の関野弘幹・専務執行役員は「度重なる事故でご迷惑とご心配をかけ、申し訳ございませんでした」と陳謝。対象機種については不具合の発覚後にすべての部品を再点検しており、これ以上は事故を重ねる事態にはならないとして、4度目のリコールに理解を求めた。

 問い合わせは0120・343・226、洗濯乾燥機相談室。【上田宏明】

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