記事登録
2008年11月18日(火) 16時33分

大証がジャスダック買収へ、来年以降に完全子会社化ロイター

 [東京 18日 ロイター] 大阪証券取引所<8697.OJ>は18日、ジャスダック証券取引所の買収に向けてTOB(株式公開買い付け)を決議し、1株あたり7000円で実施すると発表した。TOB期間は11月19日から12月17日までの20営業日。TOBの買い付け下限は50.1%だが、今回のTOBで3分の2以上の取得を目指す。
 大証は来年以降にジャスダック株を100%まで取得する意向。ジャスダック完全子会社化にかかる買収総額は70億円になる見込み。
 ジャスダック株は、日本証券業協会が72.6%を保有しており、残る27.4%は全国131社の中小証券会社が幅広く保有している。筆頭株主の日証協は今回のTOBに応じ、少なくとも50.1%を拠出する。ただ、大証が今回のTOBで3分の2以上の取得を目指していることを考慮して、TOBの応募状況によって、7%を上限に追加で拠出する。131社の応募状況によっては3分の2に達しない可能性もある。
 一方で、大証はジャスダック株の100%取得を目指している。日証協は今回のTOBで最大57.1%の拠出にとどまるが、来年10月31日までに、今回のTOBに応募しなかった保有株のすべてを大証に譲渡することで合意した。大証は、日証協以外の株主とは、TOB後も株式取得の交渉を続ける意向。100%取得のために、二段階買収をする可能性もある。
 ジャスダックは同日の取締役会で、大証のTOBに賛同することを決議した。ジャスダック株の譲渡は12月25日を予定している。日証協は、大証へのジャスダック株の譲渡は8月中に完了させる予定だったが、価格をめぐって両者の交渉が難航したことから、株譲渡は12月にずれ込んだ。
 (ロイター日本語ニュース 村井 令二記者)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081118-00000732-reu-bus_all