記事登録
2008年11月18日(火) 23時35分

年金めぐり不祥事続出 記録漏れ、改ざん…東京新聞

 旧厚生省の歴代事務次官が狙われた事件で、標的となった2人はともに年金局長の経験者だったが、公的年金をめぐっては近年、記録漏れや厚生年金記録の改ざんなど、主に社会保険庁を舞台に事件や不祥事が続出している。

 「百年安心」がキャッチフレーズの年金制度改革関連法が成立した2004年、汚職事件で社保庁の課長らが逮捕。関連して贈賄業者との癒着が指摘され、職員が免職を含め処分された。

 同じ時期、国会議員や芸能人らの年金情報を職員が「のぞき見」したり、厚生労働省と社保庁の職員が書籍などの「監修料」を受け取っていた問題も次々に明るみに。

 社保庁改革関連法案を審議中だった06年には、国民年金保険料の不正免除問題が浮上、社保庁職員約1800人が大量処分された。

 07年2月、社保庁の入力ミスなどに起因する年金記録漏れが発覚。約5000万件の記録が「宙に浮いた」状態だとして野党が追及、同7月の参院選で与党の大敗につながった。年金記録をめぐってはこれとは別に、今年に入って厚生年金で記録改ざん問題が判明。社保庁職員の関与も指摘され、調査が続いている。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008111801000996.html