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2008年11月17日(月) 16時41分

日本の男女格差 98位に後退産経新聞

 気になるデータがある。ダボス会議で知られるスイスの民間研究機関「世界経済フォーラム」が発表した男女平等の度合いを評価する2008年版の「世界男女格差報告」だ。

 日本は調査対象130カ国中98位で、前年の91位から順位を下げた。社会での男女格差が小さいのは、ノルウェー、フィンランド、スウェーデンの順で、北欧諸国が上位を独占した。

 日本の場合、幹部への登用、賃金など仕事上の待遇面の格差を示す「経済活動への参加と機会」という経済分野が102位だった。政治への参画度を示す政治分野は107位、教育分野も82位にとどまった。

 平均余命などを反映した「健康と寿命」の指数は38位と比較的上位にランクされたが、全体順位は主要先進国の間で最低だった。

 先進7カ国(G7)では、ドイツの11位が最高で、英国は13位、米国は27位。アジア諸国では、フィリピンが6位と評価が高く、中国は57位だった。一研究機関の評価とはいえ、日本は社会全体として、女性の社会的地位改善に対する努力が足りないと指摘されているのだ。官民を挙げて男女格差の是正にもっと取り組む必要がある。(経済部 勝永徳明)

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