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2008年11月17日(月) 00時53分

米軍の地位協定案、イラクの閣議で承認…駐留延長へ前進読売新聞

 【カイロ=加藤賢治】イラクのマリキ政権は16日、閣議を開き、2009年から3年間、米軍のイラク駐留を認める地位協定案を賛成多数で承認した。

 イラク国民議会の承認が必要だが、地位協定は年内成立に向け大きく前進した。

 協定案は、米軍部隊が来年6月末までにイラク都市部から、2011年末までに全土から、それぞれ撤退すると明記。隣国イランやシリアの要求を受け入れる形で、駐留米軍がイラクから周辺国を攻撃しないことも盛り込まれた。

 イラク側は、米軍撤退の日程明記や、イラク国内法で任務外の米兵を訴追する権限の確保などを要求。協議は難航したが、米国側が一定の譲歩を重ね、最終的な協定案に合意した。

 オバマ次期米大統領は、来年1月の就任後、16か月以内に米軍戦闘部隊をイラクから撤退させる方針を明らかにしている。協定案よりも早い撤退を目指すオバマ政権の誕生で、イラク側が来年以降の駐留を受け入れやすくなった側面もある。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081117-00000001-yom-int