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2008年11月16日(日) 13時47分

「ボク、駅長だワン!いわて銀河鉄道で待ってるよ」読売新聞

 【顔】いわて銀河鉄道「犬の名誉駅長」の飼い主──本木 ヨコさん(65)

 ヨークシャーテリアの愛犬マロン(8歳、オス)は、制服姿もかわいい駅長さん。岩手県一戸町の奥中山高原駅。電車が着くたびに、ホームで乗客を出迎え、得意そうに改札口に先導する。1日の利用客が400人ほどのひっそりとした山あいの駅に、週末になるとマロン目当ての観光客が訪れる。

 地元で生まれ育ち、鉄道に縁がなかったが、1999年に町職員から声を掛けられ、第3セクターになる前のJR時代から委託駅員を務める。

 「愛犬を交通事故で失ったことがあり、子犬のマロンを自宅に残しておけなかった」。8年前から、マロンと勤務するようになった。

 改札口に座り、人が近づくと、ほえて知らせてくれ、パトロールも怠らない。客たちの口コミで広がった人気に、厳しい経営が続く会社が目を付け、今年6月に名誉駅長となった。制服と制帽も贈られ、今月には大手出版社から写真集が売り出された。

 「私の元気の源」というマロンと一緒に、これからも「利用客の笑顔が絶えない駅にしたい」と願っている。(盛岡支局 鈴木希)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081116-00000014-yom-soci