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2008年11月16日(日) 09時46分

オグシオ5連覇王手 スエマエと頂上決戦デイリースポーツ

 「バドミントン・全日本総合選手権、第3日」(15日、代々木第二体育館)
 年内で解散する北京五輪女子ダブルス5位入賞の小椋久美子(25)、潮田玲子(25)組=三洋電機=が、女子ダブルス準決勝でインターハイ王者の高橋礼華(18)、松友美佐紀(16)=宮城・聖ウルスラ学院英智高=を21-11、21-12で下し、6年連続の決勝進出を決めた。4連覇中のオグシオは、今大会24連勝。5連覇のかかる決勝戦では、北京五輪4強の末綱聡子(27)、前田美順(23)=NEC・SKY=組と3年連続で対戦する。
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 強いオグシオが帰ってきた。絶体絶命まで追い詰められた準々決勝での辛勝がうそのように、高校生王者を圧倒。5連覇へ王手をかけた。
 潮田が速いラリーを制して勝利を決めると、昨年を300人上回る2500人の観衆から大きな拍手が沸き起こった。第1ゲームで6-7とされても、焦りはなかった。150人もの大報道陣の前でプレーする若手をスピードの違いで突き放し、経験の差を見せつけた。試合後、観客席の両親の元でリラックスした潮田は「心の準備をしっかりしてコートに入れた。(苦戦した)昨日の試合が大きかった」と、満足そうに振り返った。
 いよいよ目標の頂上が見えた。相手は末綱、前田組。通算成績は7勝2敗だが、五輪直前の7月、全日本実業団選手権で敗れている。北京でも後じんを拝し、奮闘するライバルをスタンドから応援した。世界ランクも逆転(末綱、前田=6位、小椋、潮田=11位)を許しており、最大の難敵と対峙(たいじ)する。
 小椋は「プレーを見ていたら勢いがある。自分たちが守ってしまったら負けると思う。向かっていくプレーをしたい」と気合を込め、潮田も「一番思い切っていける相手。実業団でも負けているし、挑戦する立場。リベンジできるよう頑張りたい」と力強く話した。
 個人戦の最終章-。小椋は「勝った瞬間が、玲ちゃんとやってきてよかったと思える瞬間」と話せば、潮田は「1分1秒でも長く、2人でコートに立っていたい」と言い切った。解散発表会見の直前、控室で今大会のパンフレットを見て、初優勝した04年の懐かしい思い出を語り合った。全日本総合は、大切な青春の1ページ。絵になる2人が、“有終V”という最高のドラマを作る。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081116-00000016-dal-spo