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2008年11月16日(日) 22時46分

中国の対応に「深く失望」 ダライ・ラマ特使会見中国新聞

 【ダラムサラ(インド北部)16日共同】チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ十四世の特使ロディ・ギャリ氏らは十六日、チベット亡命政府があるインド北部ダラムサラで記者会見し、十月末から十一月五日まで北京で開かれた中国政府との対話で、チベット民族が「真の自治」を獲得するための要求をまとめた文書を中国側が拒絶したことについて「深く失望した」などと述べた。

 ギャリ氏は、チベット側が要求する自治は中国憲法で相当程度まで認められていると主張。

 しかし、ギャリ氏らが提出したチベット民族の尊厳を守ることなどをうたった同文書について中国側は「憲法、中央政府、共産党に対する挑戦」「事実上の独立要求だ」などと非難したという。

 ギャリ氏は中国側が文書の内容を歪曲わいきょくしたとし、求めているのは「高度の自治」とあらためて強調した。

 中国側はまた、ギャリ氏らにはチベットを代表してチベット問題を協議する「資格もない」とも述べたという。

 ギャリ氏は、ダライ・ラマが中国側との対話を断念したわけではないと説明。対話の是非などについては、十七日から二十二日までダラムサラで開催される亡命チベット人らによる緊急会議で議論される予定。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200811160316.html