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2008年11月16日(日) 16時26分

中心部商圏明と暗 三原中国新聞

 三原市中心部の国道2号沿いに9月、家電量販店大手、ヤマダ電機(群馬県高崎市)が進出した。周辺にはショッピングセンターなども集積し、利便性が高まった。一方、近くのJR三原駅前では再開発計画が中断するなど、にぎわい創出の動きは同じ商圏内で明暗が分かれている。

 広島県内で8店目、県東部では福山市内の2店舗に続く3店目の進出となったヤマダ電機の「テックランド三原店」は売り場面積約4400平方メートル。200台分の駐車場を備え、店内にはテレビやパソコン、冷蔵庫、おもちゃなどが豊富に並ぶ。同社は「三原駅と幹線道路からのアクセスの良さ」を出店動機に挙げる。

 一方で、三原駅前の商店街では危機感が募る。1988年の瀬戸大橋、99年のしまなみ海道開通の影響で近接する三原港の利用者は減少。加えて駅南側では、商業棟とマンションからなる再開発計画が今年2月の旧ビル解体後、資材高騰などを理由に中断。今も約6000平方メートルの予定地が更地のままになっている。

 事態の打開に向け、市や三原商工会議所でつくる検討会議は、開発を手掛ける東京の不動産会社に早期着手を要望した。五藤康之市長が直接、要望書を手渡したが、明確な見通しは示されていない。周辺の大型商業施設と共存した形での駅前の求心力向上は、再開発の行方が鍵を握っている。

【写真説明】テックランド三原店(左)やジャスコ三原店(中央奥)など小売店が集中する城町の国道2号沿い

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200811160251.html