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2008年11月16日(日) 20時11分

2億5000万脱税の弁護士が海外逃亡か、逃亡助けた4人を逮捕産経新聞

 不動産売買で得た所得約7億円を申告せず所得税約2億5000万円を脱税したなどとして、大阪地検特捜部が所得税法違反(脱税)などの容疑で大阪弁護士会所属の弁護士、小川真澄・元大阪府議(64)の逮捕状を取っていたことが16日、分かった。小川元府議は国外に逃亡したとみられ、特捜部は同日、逃走を助けたとして、犯人隠避の疑いで東京のIT会社役員ら4人を逮捕した。

 関係者によると、大阪市北区で日本料理店「多幸梅」を経営する「多幸梅観光」が昨年、本社ビルの売却をめぐる国税徴収法違反罪で起訴された事件にからみ、売買に関与した小川元府議が報酬など約7億円を申告せず、約2億5000万円を脱税した疑いが持たれているほか、国税徴収法違反の疑いもあるという。

 今回逮捕されたのは、IT会社役員、奥井宏太朗(31)▽同、平田慎治(33)▽同、飯塚誠(45)▽同社元役員、桑波田達彦(38)−の4容疑者。調べでは、4人は小川元府議に逃走資金150万円を渡した上、中部国際空港まで送り届けた疑い。小川元府議はこのIT会社の株式を保有。4人に「買い取らなければ、ややこしいところに流す」と逃走資金を工面させ他人名義のパスポートでフィリピンに出国したとみられるという。

 特捜部は大阪国税局と合同で今月11日、小川元府議の自宅や弁護士事務所などを家宅捜索していた。

 小川元府議は昭和52年に弁護士登録。その後、府議に当選し、平成8年と15年の衆院選に出馬したがいずれも落選し、今年1月の枚方市選挙区の府議補選でも落選している。

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