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2008年11月16日(日) 19時41分

岐路に立つアジアシリーズ 来季以降の開催は微妙産経新聞

 4回目を終えたアジアシリーズは、来年以降の存続が微妙になっている。今大会の総観客数は過去最低を記録。採算面から廃止の可能性を完全には否定できない状況だ。

 当初は今年の開催も危ぶまれていた。昨年までの冠スポンサーの撤退が理由だ。過去3年の冠スポンサー料は3億円(推定)。これに入場料収入を加えて総額1億円の賞金や、韓、台、中チームの招待費用をまかなったのだが、今年は日本プロ野球組織(NPB)がすべてを負担せざるを得なくなった。

 最終的にNPBの実行委員会が「赤字を覚悟してでも続ける」と決断したものの、今大会で実際に赤字が確定した場合、今後に暗い影を落とすのは間違いない。

 大会の最終目標は、スローガンの「アジアの頂点、世界へ」が示す通り、米大リーグ球団との「世界一チーム決定戦」にあるが、実現のめどは立っていない。それが日本のファンの関心の薄さにつながっている。

 「この大会はアジアの野球界にとって大きな意義がある。いつになるかわからないが、世界一決定戦を実現するための重要なステップでもある。何としても続けたい」。加藤良三コミッショナーは存続に強い意欲を示した。韓台中球団の大目標にもなっており、だれもが大会の意義を認めるのだが、NPBの財政が苦しいのも事実。第5回大会が開かれるかは楽観視できない。(佐藤正弘)

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