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2008年11月15日(土) 16時00分

1本120円均一は過去のもの 「激安自販機」増加の背景を探るMONEYzine

 最近、清涼飲料水の激安自動販売機を見かけるようになったと感じないだろうか。自動販売機による飲料水の価格は120円が一般的だが、こうした激安自動販売機では同じ飲料水が100円均一だったり、場合によっては90円や80円のものも目にする。消費者にとってはありがたい価格設定だが、どのような背景で激安自販機が増えているのだろうか。

 激安自販機の仕掛け人は、自販機メーカーのフジタカ(京都府)だ。2002年から飲料安売りのための自販機を販売したところ、普及台数は右肩上がり、今では4万台に達している。フジタカでは、消費者に安く、またワンコインで便利に利用してもらうために、設置者に100円で販売するようにすすめている。

 ただし、ただ百円での販売をすすめるのではなく、仕入れのルートを工夫し安く仕入れたり、通常はひとつの自動販売機に、ひとつのメーカーの商品だけが入るところを、複数の大手メーカーの商品を自由に組み合わせ販売することで、販売効率を上げている。そのため設置者も無理なく100円で販売することができるのだ。

 日本自動販売機工業会によると、07年時点での飲料自販機の普及台数は263万台で、すでに飽和状態だ。競争に勝つためには価格を下げることが1つの方法であり、またこのところの金融危機や株価下落により、消費者は価格に敏感になっていることからも、激安自販機の普及は今後しばらくは順調に伸びていきそうだ。

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