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2008年11月15日(土) 12時55分

日本、IMFの資金倍増を提案 途上国支援へ世銀と新基金も東京新聞

 【ワシントン14日共同】20カ国・地域(G20)首脳らが金融危機対策を協議する緊急首脳会合(金融サミット)が14日夜(日本時間15日朝)、ワシントンで開幕した。中川昭一財務相兼金融担当相は開幕に先立ち、国際通貨基金(IMF)のストロスカーン専務理事と会談、IMFの資金規模の倍増を提案した。

 また、日本政府と世界銀行は、金融危機の打撃を受けた発展途上国の銀行に資本注入するための30億ドル(約3000億円)規模の新基金「途上国銀行資本増強ファンド」を共同で創設することで合意した。

 麻生太郎首相は、米ドルを基軸とする戦後の国際通貨体制を維持する必要性を強調した。

 サミットはブッシュ米大統領主催のワーキングディナーで開始。大統領は国際金融危機の解決に向けて「協調と決断」を呼び掛けた。

 フランスやロシアなどはドル中心体制の見直しを求めているが、麻生首相は14日の記者団との懇談で「ドル決済体制を維持するため日本が支援する」と表明した。危機の根底には世界的な経常収支の不均衡があると指摘。事態収束に向け、国際的な政策協調の重要性を訴えた。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008111501000101.html