【台北15日共同】台湾の最高検は15日、陳水扁前総統(57)による機密費不正流用事件をめぐり、検察官を自宅に派遣、呉淑珍夫人から事情聴取を始めた。地元テレビが報じた。下半身不随で「車いすのファーストレディー」として知られた夫人は体調が優れないため、医師が待機する中、自宅での聴取となった。
総統府機密費などをマネーロンダリング(資金洗浄)して不正に貯蓄していたとされる事件では、呉夫人が送金などを指示していたとされる。夫人は、資金は陳前総統が出馬した総統選などで余った企業などからの寄付金で、公金は含まれていないと主張しているという。
最高検は陳前総統の逮捕後、一気に関係者への捜査を進め、14日には前総統の長男夫妻から事情聴取した。中央通信社によると、陳前総統は15日も逮捕に抗議するためのハンガーストライキを続けている。