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2008年11月15日(土) 12時55分

シャープ、パナソニックが液晶パネル減産へスポーツ報知

 シャープが12月以降、薄型テレビ用パネルの主力生産拠点である亀山工場(三重県亀山市)で減産することが15日、分かった。液晶テレビ国内首位を支えてきた亀山工場での本格的な減産は、2004年の稼働以来初めて。

 パナソニックも12月から来年1月にかけて液晶テレビ用パネルの生産台数を、計画より約一割減らす方針。世界的な景気減速を受けた消費の冷え込みが、日本のものづくり復活の柱と言われてきた薄型テレビにも影響を及ぼし始めた。

 台湾、韓国など海外のパネルメーカーも業績が低迷しており、年末商戦を控えて国内外の各社にとっては厳しい冬となりそうだ。

 シャープは今後、需要の推移をみて具体的な減産の時期や規模を決める。亀山工場は04年に世界で初めて液晶パネルからテレビの組み立てまで一貫生産する工場として稼働。現在は第1、第2工場合わせて月産計210万台(32型換算)のパネル生産能力がある。ことし夏以降、フル稼働の状況という。

 堺市に建設中の世界最大規模の液晶パネル新工場は、09年度中に稼働する方針に変更はないとしている。

 パナソニックが減産するのは、子会社のIPSアルファテクノロジ(千葉県茂原市)。現在の生産規模は明らかにしていないが、年末年始に当初計画の1割程度を減産し、2月をめどに通常の生産体制に戻すとみられる。

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20081115-OHT1T00169.htm