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2008年11月14日(金) 00時08分

尼崎市室長ら5人逮捕…清掃業務で特定業者排除スポーツ報知

 兵庫県尼崎市発注の清掃事業の契約をめぐり特定の業者を排除したとして、県警捜査2課は13日、業務妨害容疑で尼崎市人権啓発室長田口日出男容疑者(57)ら職員3人と、尼崎市の廃棄物処理業「摂津」取締役野田幸男容疑者(62)と社員の計5人を逮捕した。

 職員はほかに下水道部業務課長村田雄二(59)、管財課課長補佐杉原雅人(45)の両容疑者。

 同課は贈収賄容疑も視野に、金銭の授受がなかったか慎重に捜査する。

 調べでは、市中央卸売市場のごみ搬送事業の業者選定をめぐり、当時市場長だった田口容疑者らは摂津との契約を計画。2007年3月、不当に高い最低制限価格を設けて競争入札を行ったように装い、特定の業者を排除した疑い。

 偽装された入札では、摂津が予算額の99%以上の約2000万円で落札したことになり、市と契約を締結。摂津は杉原容疑者から最低制限価格が予算額の97%であることを知らされていたという。排除された業者は97%を下回る見積書を提出したため選定されなかった。

 市の清掃事業については、収賄罪などで実刑判決が確定した元大阪高検公安部長の三井環受刑者が3月、「談合が行われている」と告発、県警が捜査していた。

 杉原容疑者は市の調査に「(排除された業者は)悪いうわさがあったので、市場の安定的な運営のために排除したかった」と話したという。

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20081113-OHT1T00332.htm