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2008年11月14日(金) 08時04分

【Re:社会部】裁判に足運ぶ契機に産経新聞

 裁判の取材を担当する司法クラブでは、インターネットのニュースサイト「MSN産経ニュース」で、【法廷から】という不定期の企画を続けています。これは、日々開かれている身近な事件の裁判を、新人記者など若手を中心に丹念に取材し、法定で繰り広げられるさまざまな「人間ドラマ」を紹介する傍聴記です。

 犯罪に手を染めた息子の情状証人として出廷し、自分のことのように何度も何度も頭をさげて許しを請う母親の姿。自ら犯した罪を悔い、泣き崩れる被告。一方で、反省の色を一切みせず、不遜(ふそん)な態度をとる被告。刑事事件の公判は、まさに人間社会の縮図といえるでしょう。

 来年5月には、被告が有罪か無罪かや、有罪の場合はどの程度の刑罰を科すかを、一般の国民も参加して決める裁判員裁判が、いよいよ始まります。裁判員裁判は殺人や強盗致死傷事件、危険運転致死事件といった重大事件が対象となります。【法廷から】は、罪名よりも人間ドラマに注目して取り上げる裁判を選んでいるため、裁判員裁判の対象となるような事件は、あまり扱っていません。

 でも、とかく敷居が高く感じられる裁判所に一般の人が足を向けるきっかけになれば、そして裁判員制度の開始に向けて裁判に興味をもつための一助になれば、との思いで、現場の記者はこの企画に取り組んでいます。(生)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081114-00000114-san-soci