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2008年11月14日(金) 11時06分

不祥事続きで防衛相弱音 個人の自律性頼るしかない東京新聞

 浜田靖一防衛相は14日の記者会見で、部下の女性からセクハラ(性的嫌がらせ)の訴えを受けた航空自衛隊第1術科学校長の空将補更迭に関連して「自衛隊員、個人個人が自分を律する思いに頼らざるを得ない」と述べた。

 「大きな組織を人間一人、私自身の力ではまとめることはできない」と述べた上での発言。自衛隊の不祥事防止には限界があるとの認識で論議を呼びそうだ。

 歴史認識に関する政府見解否定の論文公表による前航空幕僚長更迭、海上自衛隊の特殊部隊養成課程での死亡事件など、自衛隊内で続く不祥事に弱音を漏らした格好。

 空将補の更迭から2カ月たっても公表しない自衛隊・防衛省の体質は、前空幕長が隊内誌への寄稿で指摘した「身内の恥は隠すもの」との考えに通じるとの指摘に対しては、「『恥は隠すもの』などと言うこと自体、大きな間違いだとはっきり申し上げたい」と身内への怒りをぶちまけた。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008111401000307.html