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2008年11月14日(金) 23時04分

米小売売上高2・8%減 金融危機、実体経済に影響東京新聞

 【ワシントン14日共同】米商務省が14日発表した10月の小売売上高(速報、季節調整済み)は、前月比2・8%減の3636億9600万ドルと大幅に落ち込んだ。4カ月連続で前月水準を下回り、統計として比較できる1992年以降で最大の下落率となった。前年同月比でも4・1%減った。

 サブプライム住宅ローン問題による金融危機は、実体経済に深刻な影響を与えていることが鮮明になった。雇用悪化や所得減少に加え、クレジットカードや自動車ローンなどの融資基準も厳格化、消費低迷が長期化するのは確実だ。

 月ごとの変動が大きい自動車・同部品を除いた売上高も2・2%減り、過去最大を更新。国内総生産(GDP)の約7割を占める個人消費の大幅減少で、ことし10−12月期の成長率は大幅なマイナスとなる公算が大きくなった。

 業種別の内訳では、ガソリンスタンドの売り上げが12・7%減と過去最大。自動車・同部品も5・5%減と2005年8月以来の大幅な落ち込み。デパートなど総合小売業が0・4%減、食料品店が横ばいだった。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008111401001040.html