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2008年11月14日(金) 21時57分

円建て債の償還容易でない アイスランド大統領会見東京新聞

 【レイキャビク14日共同】世界的金融危機の直撃を受け国家破たん寸前とされるアイスランドのグリムソン大統領は13日、同国最大のカウプシング銀行が発行し債務不履行となった円建て外債(サムライ債)について、償還は容易でないとの見方を示した。また、行き詰まった金融立国路線に代え、豊富なクリーンエネルギーなどの資源を活用し経済再建を目指す考えを表明した。

 レイキャビク郊外の大統領官邸で共同通信と会見した。

 大統領はアイスランド国内で銀行の株式や債券への投資は保護されなかったことを指摘し、「(日本の債権者は)アイスランド国民が多大な損失を被ったことを理解することが重要」と述べた。

 カウプシング銀行は2006年10月、500億円のサムライ債を発行したが、今年10月末の期限内に利払いせず、事実上の債務不履行となった。07年にも3回、計280億円分を発行した。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008111401000650.html