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2008年11月13日(木) 02時30分

<覚せい剤>関係者逮捕 中国マフィア関与、関東へ密売か 毎日新聞

 中国から北九州市の門司港に入港した貨物船から覚せい剤約332キロ(末端価格約200億円)が押収された事件で、福岡県警や第7管区海上保安本部(北九州市)などの合同捜査本部は、中国在住の会社役員、嶋田徳龍(40)とおいの東京都板橋区、無職、嶋田幸太郎(22)の両容疑者を覚せい剤取締法違反容疑で逮捕した。同本部の調べで、徳龍容疑者は中国マフィア組織の関係者だったことが判明。覚せい剤は出港したベトナム国境に近い中国・防城港市で積み込まれ、関東方面の暴力団組織が密売先だったとみて追及する。

 調べでは、2人は11日未明、船から覚せい剤を譲り受けようとしたが未遂に終わった疑い。徳龍容疑者は中国籍だったが、日本国籍を取得。捜査当局は中国のマフィアと国内の暴力団組織の密輸の窓口役とみて、マークしていたという。昨年から福岡や鹿児島の港で貨物船と接触しているとの情報があり、各県警などが行動を監視していた。

 船は10月17日に防城港市を出港し、途中で他の船などと接触した形跡はないという。覚せい剤は船の機関室の床下から見つかった。ウーロン茶の袋598個に小分けされ、更に黒いビニール31袋の中に詰め込まれていた。

 一方、徳龍容疑者は香港に滞在していたが、今月7日に関西国際空港から入国し、東京方面で幸太郎容疑者が調達したワンボックスカーで10日に門司に入っていた。捜査本部は車で関東方面に運ぶ計画だったとみている。

 この事件では、運搬役のインドネシア人乗組員12人も同容疑で逮捕された。日本人2人はいずれも容疑を否認しており、乗組員も大半が「よく知らない」と話しているが、一部が認めているという。

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