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2008年11月12日(水) 21時00分

相談窓口を設置/個人情報流出問題で県教委カナロコ

 二〇〇六年度に県立高校に在籍していた生徒約十一万人の授業料の振替口座番号などの個人情報がインターネット上に流出した可能性がある問題で、県教育委員会は十二日、生徒や保護者などを対象とする相談窓口を県教委内に設置した。一方、問題発覚から一夜明けた同日、県立高や金融機関の多くは、被害が確認されていないことから、しばらくは事態を静観する考え。

 県教委教育財務課は同日、全県立高百四十七校の校長に、問題の経緯や、これまでのところ個人情報が悪用された形跡がないことなどを電子メールなどで伝えた。ある男性校長は「具体的な被害が特定されておらず、無駄に混乱させるわけにもいかない」と事態の推移を見守っている。また別の男性校長も「口座番号を変更させる必要があるのか、判断しかねている」と対応に苦慮している現状を明かした。

 一方、金融機関では横浜信用金庫が同日、県教委に電話で対応の必要性を問い合わせた。「具体的な被害が県教委から発表された段階で対応したい」と同信金担当者。

 また横浜銀行は今回の問題を受け、口座の解約などを希望する顧客に丁寧に対応するよう、各営業所にあらためて指示した。別の大手銀行の担当者は「絶対ではないが、氏名、住所、口座番号だけではカード偽造や成り済ましなどの犯罪に悪用されないのでは」と話した。

 相談窓口は教育財務課に設置された。十二日には二十件程度の問い合わせがあったという。

 平日午前九時から午後五時まで電話で相談を受け付ける。相談は郵送やファクス、電子メールでも可能。問い合わせは、同課県立学校財務班電話045(210)8113。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081112-00000019-kana-l14