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2008年11月12日(水) 00時02分

高速道路や空港に太陽光発電 政府が行動計画 普及促進へ補助拡充産経新聞

 政府は11日、地球温暖化対策として太陽光発電の導入を進める行動計画をまとめた。家庭や企業だけでなく、高速道路や空港、学校といった公的施設でも導入を促すため、補助制度や規制を見直していく。政府は太陽光発電の普及が進めば、量産効果で価格が下がり、さらに普及が促進されるとみている。各地の公的な施設で導入が進むことで、地方の景気浮揚にもつながると期待している。

 空港や駅、高速道路のパーキングエリアなどは民間企業や、公団から株式会社化した組織が運営している。こうした施設には現在、事業費の3分の1を補助しているが、地方自治体に対する2分の1の補助よりも少ないため、引き上げを検討する。学校にも太陽光発電の設備導入を促し、設備を環境教育に生かす学校には支援を手厚くする。

 必要な費用については、公的資金だけでなく、民間の投資も見込む。二酸化炭素排出量の削減目標を立て、実際の排出量との過不足分を売買する「国内排出量取引制度」が、投資先の削減分も売却の対象としているためだ。政府では地方への民間の投資資金流入が増えると期待している。

 政府の「低炭素社会づくり行動計画」では、(1)太陽光発電の導入量を平成32年に現状の10倍、42年に40倍とする(2)3〜5年後に太陽光発電システムを現在の半額にする−などを目標に掲げた。今年度中に住宅用太陽光発電設備への補助を始めるが、目標達成には公的部門へのてこ入れが不可欠で、経済産業省、国土交通省、文部科学省、環境省で行動計画をまとめた。

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