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2008年11月12日(水) 00時44分

<千葉銀行員殺害>日ごろ父に怒鳴られ…逮捕の少年毎日新聞

 千葉県香取市の県道で、千葉銀行員の澤田智章さん(24)=成田市七沢=が軽トラックではねられ殺害された事件で、殺人未遂容疑で逮捕された香取市の土木会社員の少年(19)は、仕事を巡って日ごろから父親に怒鳴られていたことが分かった。現場にブレーキ痕はなく、県警香取署は少年が「誰でもいいから人をひこう」と明確な殺意を持って澤田さんをはねたと判断。20人態勢の特別捜査班を設置して動機や詳しい状況を調べている。

 調べでは、少年は「仕事のことで父親に怒られ、直前にけんかをしてイライラしていた」と供述している。軽トラックはフロントガラスが割れるなど前部が激しく損傷しており、少年が相当の速度で澤田さんをはねたとみている。

 近所の住民によると、少年は中学校を卒業後、父親が経営する土木会社で作業員として働いていた。「無口で、コミュニケーションが苦手そうな子だった」という。自宅からはたびたび、父親が怒鳴りつける声が聞こえてきたという。

 同署は、事件直前のけんかや日ごろからの父親への不満から、少年が自暴自棄になって面識のない歩行者をはねようと考えたとみて、親族からも事情を聴いている。【寺田剛、駒木智一】

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