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2008年11月12日(水) 00時00分

動機は株価下落、空売りで利益/ドン・キ放火の容疑者を県警立件へカナロコ

 ディスカウントショップ「ドン・キホーテ」の横浜市内の店舗に火を付けたとして、現住建造物等放火未遂容疑などで県警に逮捕された男が、調べに対して「株価を下げてもうけようと思った」と供述していることが十一日、分かった。

 男は報道機関に犯行予告を送るなどした上で、ドン・キホーテ株の売買を行っていた。県警は株価下落を利用して利益を得ようとしたとみて、証券取引等監視委員会と連携し、金融商品取引法違反(相場変動目的の暴行)の疑いで立件する方針。

 同法違反ではこれまで、「風説の流布」などの適用はあったが、暴行容疑での立件は全国初になるという。

 逮捕されているのは、同市磯子区東町、電気設備会社社員関根英雄容疑者(36)。

 県警によると、関根容疑者は以前からドン・キホーテ社の株を取引をしており、放火事件前に同社の株を証券会社から借りて売り、株価下落後に安く買い戻す「空売り」を行っていたとみられるという。

 同容疑者が関与した二件の放火事件の翌日、同社の株価は二十四〜二十五円下がった。

 一連の放火事件は、今年五月二十六日に横浜市中区の「ドン・キホーテ港山下店」で、七月二日に同市緑区の「東名横浜インター店」で発生。関根容疑者は、七月の犯行後に「ドン・キホーテへの制裁を行う」との脅迫文を報道機関にファクスしたとして、威力業務妨害の疑いで十月十九日に逮捕。その後、横浜インター店で火を付けたとして現住建造物等放火未遂容疑で再逮捕された。港山下店での放火についても認めているという。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081111-00000031-kana-l14