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2008年11月12日(水) 00時34分

<兵庫知事>「関東大震災が起きればチャンス」発言毎日新聞

 兵庫県の井戸敏三知事が11日、和歌山市で開かれた近畿ブロック知事会議で、「東京一極集中の打破」について、「関東大震災が起きればチャンスになる」などと発言した。同夜、神戸市で開いた記者会見で「『チャンス』という言葉が誤解を受けるなら、もっと適切な言葉を使うべきだった」と釈明したが、阪神大震災が起きた兵庫県のトップの発言だけに、不適切との声もあがった。

 会議には近畿2府4県などの知事が出席した。井戸知事は、地方分権のあり方を巡る議論の中で、関西が防災や第2首都の機能を担うことが必要だと主張。「まず東京一極集中をどうやって打破するか、旗は揚げておかないといけない」とし、「物理的には関東大震災が起きれば相当ダメージを受ける。これはチャンスですね。チャンスを生かす準備をしておかないといけない」と述べた。

 同夜の会見では、「第2首都機能は関西で引き受けなければならず、それを関西発展のきっかけにしなければ。そういう意味ではチャンス(との言葉を使った)」と意図を説明。「謝るようなことを申し上げたつもりはない。真意を理解してほしい」と語った。

 大阪府の橋下徹知事は会議後の記者会見で、「バックアップ機能が必要だという趣旨は分かるが、不適切発言ばかりの僕から見ても不適切だ」と述べた。【最上聡、川口裕之】

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