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2008年11月11日(火) 23時30分

<情報流出>県立高校生11万人の名前、口座番号など個人情報ウイニーで流出か IBM委託で 神奈川毎日新聞

 神奈川県教育委員会は11日、06年度の県立高校生約11万人のほぼ全員分の氏名、住所、口座番号などの個人情報がインターネット上に流出した恐れがあると発表した。一部が加工された形でネット掲示板に掲載されており、県教委は元データがネット上にないかどうか調べている。県教委は匿名の情報で9月に流出を把握したが、すぐに公表せず、対象者にも連絡していなかった。

 県教委の説明によると、流出の恐れがあるのは授業料の口座振替システムに用いた個人データ。一部が伏せられて個人が特定できない状態でネット掲示板に載った。

 05年度に日本IBM(本社・東京都港区)に振替システムの開発を委託した際、孫請け会社のパソコンのファイル交換ソフト「Winny(ウイニー)」を通じデータが流出した疑いがあるという。

 日本IBMの広報は取材に対し、システム開発後のデータ削除を怠ったと説明、「不適切な情報管理をおわびしたい」と話した。

 9月12日に匿名での掲載情報が寄せられながら、約2カ月公表しなかった点について県教委は「2次被害を防ぐため調査を優先した」と説明している。【五味香織】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081111-00000037-maiall-soci