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2008年11月11日(火) 00時25分

動かない重機もネットで売却 財政難の大和郡山市産経新聞

 財政難で不要になった備品のインターネット公売をすすめる奈良県大和郡山市が、動かなくなったフォークリフトなどの重機車3台を売却することが10日、分かった。市のホームページ上に掲載された公売の詳細には「エンジンが始動しません」と明記されているが、市は「スクラップ業者などから需要はある」とみている。

 公売されるのは、フォークリフト1台とブルドーザー2台の重機車計3台。このうち2台はエンジンがかからず、最低価格を各1万円に設定。残る1台も動かすためにはバッテリー交換が必要で、最低価格を3万円とした。

 市のホームページ上に掲載された詳細情報には、写真や購入年度、最低価格とともに、「現在動きません」と明記。「ご理解のうえ入札参加してください」と注意書きが添えられている。

 同市はこれまでにも、購入から数十年が経過し廃車寸前となった公用車もネット公売で売却し、廃車費用を削減するだけでなく逆に売却益を得てきた。衆院選挙の選挙事務所などからの需要を見込んで、大型の蛍光灯器具の公売を決定するなど、ネット公売を積極的に利用している。

 今回は「動かない」車だけに本当に売れるかどうか疑問の声もあるが、市は「鉄材を再利用する業者など、需要は必ずある」と強気。「安易に廃棄するのではなく工夫して少しでも収入を確保したい」とそろばんをはじいている。入札は12月10日。

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