オウム真理教・松本死刑囚側が再審請求（スポーツ報知）

2008年11月11日(火) 12時29分

　地下鉄、松本両サリンなど計２７人が死亡した１３事件で殺人、同未遂など６つの罪に問われ、死刑が確定したオウム真理教の松本智津夫死刑囚（５３）＝教祖名麻原彰晃＝側が東京地裁に再審請求を申し立てていたことが１１日、分かった。

　一連のオウム真理教事件では、５人の死刑が確定しているが、再審請求が確認されたのは元幹部岡崎（現姓宮前）一明死刑囚（４８）に続いて２人目。死刑執行のペースが最近、ほぼ２か月おきと早まっているため、執行を阻止する目的もあるとみられる。

　申し立ては１０日付で、即日受理されたという。

　２００４年の一審東京地裁判決は松本被告を一連の事件の「首謀者」と認定して死刑を言い渡したため、弁護団は直ちに控訴。二審で新たに選任された弁護団は「被告には訴訟能力がなく、意思疎通もできない」と公判停止を申し立て、最終期限までに控訴趣意書を提出しなかった。

　東京高裁は０６年３月、判決ではなく決定で控訴を棄却。弁護団は異議を申し立てたが、同高裁が退け、最高裁も同年９月に特別抗告を棄却し、死刑が確定した。